とても真剣にこの訓練に参加しましたね。さすが「かにっこ」のみんなです。では、みなさんにいくつか尋ねたいことがあります。教室へ戻ってから、おうちに帰ってからでかまいません。話し合ってみてくださいね。
① 運動場で遊んでいたら、立っていられないほど地面が揺れました。君はまずどうしますか。そのあと、この運動場のどこへ行き ますか。
② トイレの中に一人いたときにドアがゆがんで開かなくなってしまうほど大きな揺れがありました。君はまずどうしますか。
③ 一斉下校で、学校の門から出てすぐのせまい道で、塀がぐらんぐらん揺れるほどの地震がありました。そこに先生はいません。君は班長さんです。どうしますか。
④ 下から突き上げられるように校舎が揺れたので近くの机に潜ろうとしたら、バーンと爆発するように飛び散ったガラスでけがをした友達が倒れていました。君はどうしますか。
⑤ 大きなショッピングモールの中で買い物をしていたら大きな地震が起こりました。おうちの人は近くにいません。君はどうしますか。
いいですか。訓練はいつも「予想どおり」です。でも、大自然の災害は予想を超えて、練習通りにならないこと、どうにもならないことが次から次へと起こるのです。大昔からの地震の歴史をたどってみると、100年から150年の間をおいて大きな地震が起こってきていることが分かります。このあたりで起こった大きな地震からもう80年がたとうとしています。みなさんは、あと80年生きるとすると、生きている間に必ず大きな地震がやってくることになります。いや、明日起こるかもしれないのです。これをとめることは私たち人間にはできません。でも、誰一人死んだらいかんのです。校長先生は、自分の命に代えてでもみんなの命を守りたい。でも、いつ、どこでやってくるかも分からない地震からすべてのみんなの守り抜くことは、とても難しいのです。「自分の命は自分で守る」校長先生もまずそうします。そうしないと、みんなを助けにも行けないのです。みんなそれぞれが、ふだんから自分の頭で考えるのです。いざというときには自分を信じて考えて動くのです。奇跡は起きるのではなく起こすのです。