3月10日(月)全校朝礼をリモートで行いました。
まだ、校長先生が先生になりたてのころのことです。3月の終わりの教室移動(机・椅子の数を調整しながら次の学年の教室に入ること)時です。中学1年生の担任をしていた私は、生徒と一緒に2年生の教室に入りました。4月からは、この階の教室を使うんだなぁって。すると、クラスの生徒が「先生、先生、黒板を見て」と言うので、目を向けると、こんなことが書いてありました。
黒板の片隅に美しい文字で書かれたメッセージでした。
この学校の清掃には少し特徴があって、毎日ワックスがけをします。ぞうきんに少量の黄色いワックスを棒の先でチョンと付けては、床を徹底的に磨くのです。一回で10マスも磨けばいいところでした。これを一年間繰り返すのです。何十年も経った床でしたが、しっとりと輝いていました。いや、床を磨く生徒の姿がこの上なく美しいのでした。だから、黒板に書かれたこの思いは、全校の誰にもある思いでした。黒板に書かれなくたって、教室の片隅のいたるところに心が置いてあることが分かるのです。
詩を朗読します。
みんなが目をそらして通り過ぎる ゴミにさっと手が伸びる 美しいじゃないか
不ぞろいな机を黙って直す 美しいじゃないか
重い荷物を運ぶ人に きみ落ちよく手を貸す 美しいじゃないか
寒い思いをしている友の心を そっとあたためてあげる 美しいじゃないか
自分のことなんて なんとかなるさ まず仲間の喜ぶ顔を見ようよ
うれしいだろう 自分は苦労をすればいい 自分のことは後まわしにして
思いきり苦労して やっとの思いで一息つけばいい
素晴らしく美しいじゃないか
さて、校長先生のマイぞうきんもずいぶん真っ黒のよれよれになってきました。一緒に清掃に励むみんなは仲間、同志です。今の教室を最後まで磨き、清々しい心をそっと置いて、次に受け継ぎましょうね。蟹江小学校は、そうして150年もの間、心が受け継がれてきたのですよ。
この後、生活目標についてお話がありました。